『ジュニアライター発』 南方留学生との友情描く 原爆資料館で上映会
25年5月13日
被爆直後の焼け野原の広島で父を捜(さが)す女学生が、東南アジアの留学生と交流を深めた映画(えいが)の上映会が広島市中区の原爆資料館でありました。
タイトルは「MEIKO 被爆者である母のこと―南方(なんぽう)特別留学生との友情」です。19歳で被爆した栗原明子(めいこ)さん(99)=安芸区=の体験を、長女が描(えが)いた絵と栗原さんへのインタビュー映像(えいぞう)を組み合わせて約40分の作品に仕上げています。
学徒動員中に被爆した栗原さんは、父と再会できず絶望します。そんな中、励(はげ)ましてくれたのが偶然(ぐうぜん)出会った南方特別留学生でした。彼らは日本の植民地だった東南アジア各地から送られた優秀(ゆうしゅう)な若者(わかもの)で、広島文理科(ぶんりか)大(現広島大)で学んでいました。
留学生は栗原さんと一緒(いっしょ)に野宿し「メイコ、また明日があるから。気を落とさないで」と言葉をかけました。栗原さんは救われたそうです。栗原さんは「人間はなぜ仲良くできないのか」という問いを投げかけます。
映画は、市民グループ「原爆ドームとヒロシマ」実行委員会が作りました。僕はこの映画によって海外の人も原爆に遭(あ)い、生き抜いたことを初めて知りました。(高1北島和真)
(2025年5月13日朝刊掲載)
タイトルは「MEIKO 被爆者である母のこと―南方(なんぽう)特別留学生との友情」です。19歳で被爆した栗原明子(めいこ)さん(99)=安芸区=の体験を、長女が描(えが)いた絵と栗原さんへのインタビュー映像(えいぞう)を組み合わせて約40分の作品に仕上げています。
学徒動員中に被爆した栗原さんは、父と再会できず絶望します。そんな中、励(はげ)ましてくれたのが偶然(ぐうぜん)出会った南方特別留学生でした。彼らは日本の植民地だった東南アジア各地から送られた優秀(ゆうしゅう)な若者(わかもの)で、広島文理科(ぶんりか)大(現広島大)で学んでいました。
留学生は栗原さんと一緒(いっしょ)に野宿し「メイコ、また明日があるから。気を落とさないで」と言葉をかけました。栗原さんは救われたそうです。栗原さんは「人間はなぜ仲良くできないのか」という問いを投げかけます。
映画は、市民グループ「原爆ドームとヒロシマ」実行委員会が作りました。僕はこの映画によって海外の人も原爆に遭(あ)い、生き抜いたことを初めて知りました。(高1北島和真)
(2025年5月13日朝刊掲載)