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核なき世界への鍵

[核なき世界への鍵] 市民集会などで条約制定後押し 広島 被爆者ら開催へ

 米ニューヨークの国連本部で6月に「核兵器禁止条約」制定交渉会議の第2回会合が始まるのを前に、広島の被爆者組織や反核平和団体が集結し「ヒロシマ緊急共同行動」を展開する。今月27日に広島市内で開く市民集会などで被爆地の思いを世界に訴え、条約制定を後押しする。11日、市役所で代表者たちが記者会見し、参加を呼び掛けた。

 市民集会は、27日午後3時から中区地域福祉センターで開く。3月の初回会合に参加した非政府組織(NGO)ピースボート(東京)の川崎哲共同代表が「核兵器禁止条約交渉の現状と展望」と題して基調報告。被爆者からのアピールや共同宣言の発表がある。資料代500円が必要。

 次回会合が始まる6月15日には、午後7時半から原爆ドームそばにキャンドルを並べて「BAN NUKES NOW!(今こそ核兵器禁止条約を)」のメッセージを形作り、インターネットで発信する。

 現在、二つの広島県被団協を含む14団体が参加を表明。この日の記者会見で、実行委員会事務局長を務める「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」の森滝春子共同代表は「核兵器廃絶に向けた画期的な動きが生まれている。ヒロシマの声を一つに国連へ届けたい」と話した。(野田華奈子)

(2017年5月12日朝刊掲載)

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