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「核・軍縮研」設立へ 広島平和研 30人に参加打診

 広島市立大広島平和研究所(安佐南区)は、核問題や国際政治に詳しい学内外の研究者を集めた「核・軍縮研究会」を27日、設立する。核兵器廃絶の具体的な道筋を探るため定期的に集まる。被爆70年の2015年に、研究会の成果をまとめた本の出版を目指す。

 4月に就任した吉川元所長が「さまざまな研究分野の専門家で知恵を出し合い、核軍縮を多角的に議論したい」と発案した。県内外の大学の研究者、ジャーナリストたち約30人に参加を打診している。

 会合は月1回程度を予定し、当面の会場は市立大キャンパス内の研究所とする。27日の初回は水本和実副所長(核軍縮)とロバート・ジェイコブズ准教授(歴史学)が近年の核情勢などをテーマに研究報告し、参加者が意見を交わす。

 吉川所長は「北朝鮮などの核開発国の情勢分析にも取り組み、なぜ核がなくならないのか考えたい」と強調。成果報告の出版については「核廃絶に向けた多角的なアプローチを提案できれば」と話している。(田中美千子)

(2013年6月12日朝刊掲載)

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