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平和宣言用に募集 被爆体験談 昨年の倍 広島市内外から56人

 広島市は11日、8月6日の平和記念式典で松井一実市長が読み上げる平和宣言に盛り込むため、被爆者から募った体験談や平和への思いの手記が、昨年の2倍の56人から寄せられたと発表した。(田中美千子)

 被爆者の年代別では、80代が39人と最多で、70代12人、90代と60代が各1人。亡くなった被爆者の遺族3人からも応募があった。

 住所は、市在住は16人に対し、市外在住は37人だった。県内は尾道、福山、東広島、廿日市、安芸高田の5市と、北広島、府中、世羅の3町の計8人。県外は東京、北海道など16都道府県の24人と米国4人、韓国1人。

 市はことし、県外の被爆者団体に協力を求めており、「新たな証言の掘り起こしにつながった」(市平和推進課)とみている。

 公募は松井市長が就任した2011年に始まった。11年は73人、昨年は28人が応募。3年目のことしは「心身の傷や差別、偏見に苦しみながら、広島の復興を支えてきた被爆者の姿」のテーマで、5月15日から募った。

 市は7月、宣言内容を検討する「被爆体験に関する懇談会」を2回開く。その結果を踏まえ、松井市長が平和宣言を起草する。

(2013年6月12日朝刊掲載)

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