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戦没者の菊 心込め摘む 三次の児童 きょう慰霊祭で献花

 三次市小文町の河内小5、6年生計10人が5日、地元住民が6日に営む戦没者慰霊祭で同小近くの慰霊碑に手向ける菊を校庭で摘み取った。

 同市穴笠町の菊農家坂居君枝さん(81)と一緒に、15平方メートルの畑に植えた約200本の菊をはさみで摘み取り、束ねた。教員が5月に校庭へ植え替え、新型コロナウイルスによる臨時休校が終わった6月以降、児童が花の世話を続けた。6年中岡稀(のぞむ)君(11)は「平和な毎日が続くよう願いを込めた」と話していた。

 今年は平和記念公園(広島市中区)での平和記念式典の縮小により、坂居さんが所属する市菊生産組合が約半世紀続ける式典向けの菊の無償提供はなくなった。坂居さんは「残念だが、今年も地元の子どもと平和への思いを共有できた。来年も一緒に菊を育てたい」と話していた。(高橋穂)

(2020年8月6日朝刊掲載)

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