×

ニュース

戦争 元残留兵の目線から 映画「蟻の兵隊」 広島で15日

 映画「蟻(アリ)の兵隊」(2006年、池谷薫監督)の上映会が15日、広島市中区のカフェ「ハチドリ舎」である。日本の敗戦後も武装解除されないまま中国山西省に残され、国共内戦を戦った元日本兵の姿を通し、戦争の不条理を問うドキュメンタリーだ。

 主人公は元残留兵の奥村和一さん(11年に死去)。真相を求めてかつての戦地を歩き、被害も加害も織り交ぜの戦争や、国家権力の闇に向き合う。

 池谷監督はこの夏、全国を巡って同作を上映している。「戦後75年がたち、戦争の記憶は遠のく。公文書改ざん問題など為政者の振るまいや国家の在り方が問われている今こそ、見てほしい」と話す。

 午後7時からの上映後、9時から池谷監督のトークがある。インターネット中継で全国を結び、被爆2世でもある監督が、終戦の日の広島から、同作に込めた思いを語る。

 店内参加は先着15人で、1500円と1ドリンク。インターネットでの参加は1500円。ハチドリ舎のホームページから申し込むと、13~15日の3日間限定で同作が視聴できるURLと15日のトークに参加するためのURLが届く。ハチドリ舎☎082(576)4368。(森田裕美)

(2020年8月7日朝刊掲載)

年別アーカイブ