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住民に「折り鶴作って」 邑南の児童 広島訪問前に発案

 修学旅行で19、20日に広島市を訪れる島根県邑南町の阿須那小の5、6年生が、核兵器のない世界の実現を願い、平和記念公園(中区)の「原爆の子の像」にささげる折り鶴を、地元住民に呼び掛けて集めている。

 被爆した10年後に亡くなった佐々木禎子さんがモデルの原爆の子の像に「阿須那の元気と笑顔を届けよう」と児童が発案して企画した。

 5月21日に学校近くの賀茂神社であった「次(じ)の日祭り」では、町外の観光客にも協力を頼んだ。祭り会場では、児童と教員が観光客と一緒に折り鶴を作り、約270羽を仕上げた。

 協力してくれた人には、学校で育てた花の苗をお返しに贈っている。集めた折り鶴はこれまでに800羽を超えた。「僕たちが元気で過ごせるのは地域の皆さんのおかげ」と6年三上永悟君(11)。祭りを訪れた同町中野の介護施設職員竹崎康弘さん(46)は「私も阿須那小の卒業生。平和を願う大切さを後輩に教えられた」と感心していた。(石川昌義)

(2013年6月13日朝刊掲載)

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