レストハウス来場 最多 改修後初の8・6 3600人
20年8月7日
平和記念公園(広島市中区)では、改修工事を終えて先月再オープンした被爆建物のレストハウスが、初めての原爆の日を迎えた。午後8時までにこれまでで最多の約3600人が来場。被爆前の一帯のにぎわいを伝える展示などに思いをはせた。
いつもより1時間早い午前7時半から開館。平和記念式典が終わると、親子連れや被爆者の遺族たちが続々と訪れた。鉄筋地上3階、地下1階建てのハウスの入り口には消毒液が置かれ、来場者はマスクを着用して新型コロナウイルスの感染防止対策を取りながら、1階の売店などを見て回った。
被爆前の旧中島地区の街並み模型などが展示されている3階では、安佐北区の主婦森島章子さん(54)が大学2年の三女未梨(みり)さん(19)と模型に見入っていた。森島さんは、市中心部で被爆し骨も残らなかった祖父をしのんで涙ぐみ、「こんな暮らしがここにあったのかと思うと、胸が締め付けられる」と話した。
薄いだいだい色の建物の外観は、1929年に大正屋呉服店として建てられた当時に近づけて改修。地下室は被爆時に近い状態で残され、歴史を伝える。母親と訪れた東区の小学3年崎楓叶(ふうと)君(8)は「被爆前からある建物にいるのは不思議な感じがする」と興味深そうに巡っていた。(標葉知美)
(2020年8月7日朝刊掲載)
いつもより1時間早い午前7時半から開館。平和記念式典が終わると、親子連れや被爆者の遺族たちが続々と訪れた。鉄筋地上3階、地下1階建てのハウスの入り口には消毒液が置かれ、来場者はマスクを着用して新型コロナウイルスの感染防止対策を取りながら、1階の売店などを見て回った。
被爆前の旧中島地区の街並み模型などが展示されている3階では、安佐北区の主婦森島章子さん(54)が大学2年の三女未梨(みり)さん(19)と模型に見入っていた。森島さんは、市中心部で被爆し骨も残らなかった祖父をしのんで涙ぐみ、「こんな暮らしがここにあったのかと思うと、胸が締め付けられる」と話した。
薄いだいだい色の建物の外観は、1929年に大正屋呉服店として建てられた当時に近づけて改修。地下室は被爆時に近い状態で残され、歴史を伝える。母親と訪れた東区の小学3年崎楓叶(ふうと)君(8)は「被爆前からある建物にいるのは不思議な感じがする」と興味深そうに巡っていた。(標葉知美)
(2020年8月7日朝刊掲載)