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平和を願って 戦没者を追悼 東広島で式

 東広島市の戦没者追悼式が7日、同市の豊栄生涯学習センターであった。新型コロナウイルス対策で例年より規模を縮小して開催。遺族たち約200人が犠牲者の冥福を祈り、平和を願った。

 参列者は祭壇へ白い菊を手向け、手を合わせた。東広島児童合唱団と参列者全員で、被爆ピアノの演奏に合わせて「ふるさと」を歌った。

 遺族代表の腰本直治さん(77)=高屋町造賀=は、1945年11月に父節見さん=当時(38)=が戦病死した中国・上海を昨年春に訪問、慰霊したことを振り返り「故郷や家族を思いながら亡くなったと思うと残念だ。日本が平和であり続けるよう努めたい」と語った。

 小西照枝さん(78)=西条町郷曽=は、陸軍の通信兵だった父の瀬川寿さん=同(35)=が終戦前日にフィリピンのルソン島で戦死。「遺骨も何も戻ってこなかった。平和に暮らせる今の世の中に感謝したい」と話した。(堅次亮平)

(2020年8月8日朝刊掲載)

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