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岸田氏「時間との闘い」 自民議連は検証表明「評価」

 自民党の岸田文雄政調会長(広島1区)は12日、「黒い雨」訴訟の広島地裁判決を巡り、加藤勝信厚生労働相(岡山5区)が国の援護対象区域について拡大を視野に入れた検証を表明したことに関し、「一歩前進だ。原告の高齢化が進み、時間との闘いとなっている。政府にはスピード感のある迅速な対応を求めたい」とするコメントを出した。

 岸田氏は3日の記者会見で、区域拡大による早期救済を求めていた。

 また、同党の被爆者救済と核兵器廃絶推進議員連盟の寺田稔代表世話人(広島5区)と平口洋事務局長(広島2区)は広島市、県、国による控訴を「残念」とした一方、検証表明を「評価できる」とした。

 議連は7日、新たなデータを収集し、援護対象区域の設定方法を早期に再検証するよう厚労省に申し入れていた。寺田氏は「市と県が控訴を受け入れた以上、きちんと拡大してもらわなければ。厚労省の議論を注視し、拡大に向け働き掛けたい」、平口氏は「区域拡大を前提に考えていると受け止めている。今後、議連の対応を検討したい」と話した。(河野揚)

(2020年8月13日朝刊掲載)

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