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福山工高生 県病院などCG再現へ 被爆前の風景聞き取り

 原爆で焼失した旧広島県庁や県立広島病院をコンピューターグラフィックス(CG)で再現している福山工業高(福山市)の生徒5人が15日、原爆資料館(広島市中区)を訪れ、県病院にあった看護婦養成所の卒業生から、当時の様子を聞き取った。

 協力したのは、1945年3月に養成所を卒業した河合藤子さん(87)と垰坂道子さん(86)=いずれも安佐南区。生徒たちは制作途中の画像を示しながら、建物の色や位置、人々の服装を熱心に質問した。2人は「病院の棟の間に真っすぐの長い廊下があった」「庭の与楽園には木造の橋が架かっていた」などと記憶をたどった。

 爆心地から半径1キロを記録映画で再現する「爆心地復元映像製作委員会」の活動の一環。爆心地から約900メートルの水主町(現中区加古町)にあった県病院の生存者はごくわずかとされるが、2人は病院から離れていたため無事だった。

 メンバーの3年大山省智君(18)は「当時の資料は本当に少ない。貴重な証言を聴けた」と手応えをつかんでいた。(加納亜弥)

(2013年6月16日朝刊掲載)

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