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中区白島の公園に太陽光パネル 市民団体が原爆慰霊碑の照明を計画

■記者 久行大輝、榎本直樹

 環境グループ「京橋川かいわいあしがるクラブ」のメンバーたちが25日、広島市中区の中央公民館で、太陽光発電パネルを作った。中区白島九軒町の白潮(はくちょう)公園に照明器具と一緒に据え、原爆犠牲者慰霊碑を照らす。今後も同様に市内の慰霊碑をライトアップする輪を広げる計画だ。

 あしがるクラブや白島九軒町町内会のメンバーら計約20人が参加。光で発電する板を樹脂のシートとガラス板で挟み、縦62センチ、横53センチのパネル1枚を組み立てた。

 パネルの最大出力は約40ワット。日中の発電量で一晩照らし続けられるという。製作費十数万円と今後の維持費は募金で賄う。公園を管理する市から設置許可が下りれば、7月下旬に発光ダイオード(LED)と据える。

 あしがるクラブは京橋川の浄化と環境教育の活動を続けている。プロジェクトは、府中市の発電パネル部品の取扱業者から提案を受けた。今後は市内の慰霊碑や被爆樹木の管理者に呼び掛け、普及を目指す。

 山本恵由美代表(47)=中区=は「広島を象徴するスポットを照らし出し、より安全で、環境に優しい電力供給方法の大切さを発信したい」と意気込んでいる。

(2009年4月26日朝刊掲載)

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