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米の核削減提案 核軍縮への進展に期待 松井広島市長 

 広島市の松井一実市長は20日、オバマ米大統領がベルリンで表明した核兵器の大幅な追加削減提案について、「多くの核兵器保有国にもプラス影響が出る」と多国間の核軍縮への進展に期待を示した。同時に「核の傘」の堅持を掲げる日米両政府に対し、「広島の思いである核兵器廃絶へ着実に歩んで」と注文を付けた。

 松井市長は、市役所で取材に答えた。米国とロシアが配備済み戦略核を最少で千発程度まで減らす、というオバマ氏の提案を「しっかり実現してほしい」と歓迎した。

 一方で、抑止力としての核兵器に固執する米国と、それに依存する日本の両国政府に「国際的な軍事力学ばかりを考えるのではなく、核兵器ゼロという理想に向けてやってほしい」と求めた。

 また、広島県の湯崎英彦知事は20日、「『核兵器のない世界』の実現に向けた強い意思を具体的な形で示したことを評価したい。米ロは方針の実現へ努力し、一層の核軍縮の推進を図ってほしい」との談話を出した。

(2013年6月21日朝刊掲載)

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