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広島市長 NPT準備委で非核訴え NYで5月

■記者 東海右佐衛門直柄

 広島市は24日、米ニューヨークで開かれる核拡散防止条約(NPT)再検討会議準備委員会(5月4-15日)での行動日程を発表した。秋葉忠利市長が非政府組織(NGO)の会合でスピーチするほか、オバマ大統領との面会を直前まで働き掛ける。被爆者4人が参加する。

 秋葉市長は5月4日から9日まで米国に滞在。ニューヨークの国連本部で5日にある公式行事「NGOセッション」に長崎市の田上富久市長と出席し、それぞれ5分程度スピーチする。2020年までの核兵器廃絶を目指す「ヒロシマ・ナガサキ議定書」が、来春のNPT再検討会議で採択されるよう訴える。

 国際NGO主催の会議や各国政府との懇談会にも出席し、議定書の採択に向けた合意づくりに努める。7日にはワシントンに移動する。オバマ大統領やバイデン副大統領との面会を要請しているが、めどは立っていない。

 秋葉市長は「米政府の影響力がある人物に会って、核兵器廃絶へ向け政府と都市でどのような協力体制ができるかを協議したい」と話している。

 広島の被爆者4人はニューヨークで秋葉市長と一緒に行動し、NGO主催の会議などで体験を証言する。その1人の岡田恵美子さん(72)=東区=は「核兵器廃絶の機運が高まりつつある今、被爆地の声を世界へ届けたい」と決意していた。

(2009年4月25日朝刊掲載)

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