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中村哲さんの功績知って 祖母の出身地 庄原の中学で図書巡回展

 庄原市内を拠点に活動する読み聞かせグループ「おはなしのいずみ」が、昨年12月にアフガニスタンで銃撃を受けて亡くなった「ペシャワール会」(福岡市)の現地代表で医師の中村哲さんの功績を、本を通じて紹介する活動に取り組んでいる。賛同を得た市内中学校の学校司書と連携し、巡回展示している。

 口和中(口和町向泉)では、多目的スペースの一角に「天、共に在り アフガニスタン三十年の闘い」「医者、用水路を拓く」など中村さんの著作を中心に10冊を並べた。かんがい事業や農業の振興など、同国で国民の生活向上に尽くした中村さんの人柄や活動を伝える新聞記事なども掲示した。

 同グループは、中村さんの祖母である故玉井(旧姓谷口)マンさんが庄原市出身であることから、「庄原と関わりのある、偉大な人物の功績を子どもたちに知ってもらいたい」と企画。庄原中で開いたほか、高野、比和中でも特設コーナーを設ける予定だ。生徒は自由に本を借りることができる。学校から要望があれば、グループで入手した本を無償で貸し出す。

 代表の立花有佐さんは「本を通じて中村さんの生き方に触れて、いろんな考えを巡らせてほしい」と話している。(伊藤友一)

(2020年10月2日朝刊掲載)

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