×

ニュース

被爆ピアノに歌声重ね 原爆資料館「ピースクラブ」卒業生ら 投稿サイトで動画公開

 原爆資料館(広島市中区)の「中・高校生ピースクラブ」に所属していた若者たちが、被爆ピアノの伴奏で合唱する動画を制作した。被爆地を訪れたことがない人にも見てもらおうと、動画投稿サイト「ユーチューブ」で公開した。

 13分作品「被爆ピアノと平和への想いを奏でよう!」。19歳で被爆死した河本明子さんが愛用し、現在は平和記念公園内のレストハウスで展示されているピアノを紹介。遺族から譲り受け、修復した市民グループの代表二口とみゑさん(佐伯区)へのインタビューを収めた。

 次いで、ピースクラブ卒業生による伴奏で、活動に共感する市民が東日本大震災の復興支援ソング「花は咲く」を合唱。20人が各自歌った映像や音声を編集し、オンライン上で一斉に声を合わたように見せている。

 東区出身の早稲田大4年、中村園実さん(22)たちが制作した。「明子さんのピアノ」の温かい音色に引かれ2018年に演奏会を開いたのに続く平和発信だ。「原爆は怖い、という第一印象で終わらず、多くの人がもっと知ろうとするきっかけに」と願う。動画はhttps://youtu.be/1gA9bHrcqio(山本祐司)

(2020年10月6日朝刊掲載)

年別アーカイブ