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「県民投票そぐわない」 原発稼働判断で島根知事

 島根県の溝口善兵衛知事は25日の記者会見で、中国電力島根原子力発電所(松江市鹿島町)の稼働の是非を県民投票で問う手法について「そぐわないと言っていいかもしれない」と述べ、実施に否定的な考えを示した。

 政府の要請で停止した中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)の再稼働をめぐっては、同県の川勝平太知事が県民投票の実施に意欲を示し、16日の知事選で再選した。

 溝口知事は「原発の問題は複雑で技術的、科学的な要素がある」と、稼働の判断には専門知識が必要との考えを表明。その上で「立地自治体や周辺自治体、議会、県民の声を聞いて総合的に判断するのが現実的だ」と述べた。

 また、原子力規制委員会が19日に正式決定した原発の新たな規制基準に対しては「(稼働に向けた)手続きがまだわからない」と発言。「国が、エネルギー政策の中で原発をどう位置付けるのか示すことが必要」と注文した。(樋口浩二)

(2013年6月26日朝刊掲載)

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