原爆死没者悼み平和の誓い新た 松江で慰霊式典
20年10月15日
島根県内の原爆死没者を悼む慰霊式典が14日、松江市学園南の北公園内の原爆慰霊碑前であった。被爆者や遺族、地元の小学生たち約140人が参列し、核兵器のない世界平和の実現への思いを新たにした。
式典では、県原爆被爆者協議会の原美男会長(93)=同市=が、昨秋以降に亡くなった被爆者のうち、遺族が記載を希望した5人の名簿を奉納。全員で黙とうをささげた。
原会長は、式辞で「被爆者がいる限り、二世の会や行政と連携して組織の維持に全力を傾ける。政府には核兵器禁止条約の批准を目指し、国際社会の先頭に立ってほしい」と強調。ことしの8月6日は腰椎骨折の療養で自宅での慰霊を余儀なくされたが「悲願の核なき世界平和の実現に向け、使命感を持って粘り強く取り組む」と力を込めた。
遺族代表の島根真由子さん(62)=同市=は「被爆体験を直接聞いた者として、二度と戦争を起こさない思いを伝える責任がある。若者と一緒に世界平和を求め続けたい」と話した。
2020年3月末現在、県内の被爆者は前年同期比86人減の746人。平均年齢は88・75歳で、全国で最も高い。(三宅瞳)
(2020年10月15日朝刊掲載)
式典では、県原爆被爆者協議会の原美男会長(93)=同市=が、昨秋以降に亡くなった被爆者のうち、遺族が記載を希望した5人の名簿を奉納。全員で黙とうをささげた。
原会長は、式辞で「被爆者がいる限り、二世の会や行政と連携して組織の維持に全力を傾ける。政府には核兵器禁止条約の批准を目指し、国際社会の先頭に立ってほしい」と強調。ことしの8月6日は腰椎骨折の療養で自宅での慰霊を余儀なくされたが「悲願の核なき世界平和の実現に向け、使命感を持って粘り強く取り組む」と力を込めた。
遺族代表の島根真由子さん(62)=同市=は「被爆体験を直接聞いた者として、二度と戦争を起こさない思いを伝える責任がある。若者と一緒に世界平和を求め続けたい」と話した。
2020年3月末現在、県内の被爆者は前年同期比86人減の746人。平均年齢は88・75歳で、全国で最も高い。(三宅瞳)
(2020年10月15日朝刊掲載)