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日韓関係問題 専門家が講演 広島でフォーラム

 東アジアの平和構築と混迷化する日韓関係などについて考えるフォーラムが16日、広島市中区のホテルであった。朝鮮半島情勢や安全保障に詳しい専門家6人が講演。市民たち約70人が参加した。

 主催した駐広島韓国総領事館(南区)の金宣杓(キム・ソンピョ)総領事は「良好な日韓関係は東アジアの平和に不可欠。核兵器の脅威のない平和な世界をつくるため、広島に住むみんなで考えたい」とあいさつした。

 講演では、広島市立大広島平和研究所の吉川元特任教授が「領土問題や歴史問題が深刻化する背景には国民の世論があり、妥協は難しい。国益だけでなく周辺地域や世界に目を向け、平和に向けた共同体をつくる必要がある」と訴えた。千葉科学大の大沢文護教授は元徴用工問題などで悪化した日韓関係を踏まえ「日本に残る朝鮮半島由来の文化財の保護など、共通のテーマから対話を始めたい」と強調した。

 日韓関係の理解を深めてもらおうと、同領事館が2015年から毎年企画。会場からは、朝鮮半島の被爆者支援や韓国での日本製品の不買運動について質問が出た。専門家は「メディアがありのままの姿を伝える必要がある」「広島で原爆被害を学ぶなど、実際に相手国を訪れることが大切だ」などと答えていた。

(2020年10月17日朝刊掲載)

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