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公民館発 折り鶴の願い コロナ禍 行事中止で企画 佐伯区 全19館呼び掛け

 広島市佐伯区の全19公民館は、来館者が作った折り鶴を千羽鶴にして平和記念公園(中区)の「原爆の子の像」にささげるプロジェクトを連携して進めている。像のモデルの佐々木禎子さんの誕生日である来年1月7日に手向ける。

 各公民館がロビーに折り鶴作りのコーナーを設け、来館者に協力を呼び掛けている。期間は禎子さんの命日の今月25日までで、持参も受け付ける。五日市公民館を週2回訪れる渡部紘三さん(77)=五日市中央=は折り鶴作りに参加し、「友人にも声を掛けて輪を広げたい」と話していた。

 被爆75年の今年の夏は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で平和記念式典が規模縮小となり、佐伯区の被爆者の会の慰霊式なども中止となった。多くの平和関連行事が取りやめとなり、子どもの平和学習の機会が減ったことも踏まえ、19公民館が共同で企画した。

 集まった折り鶴は館ごとに千羽鶴やアートにしてささげる。五日市公民館の冨永真也館長(59)は「あらためて平和について考える機会にしてほしい」と話している。(石井千枝里)

(2020年10月23日朝刊掲載)

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