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原爆資料館の被爆者人形撤去 市長、方針に理解求める

 原爆資料館(広島市中区)から被爆者の姿を再現した人形を撤去する広島市の方針に反対する市民意見が相次いでいる問題で、松井一実市長は26日、同館であった被爆証言者の定期会合で、撤去方針にあらためて理解を求めた。一方で「映像で(被爆直後の様子を)立体的に見せる方法もある」と提案した。

 市は、資料館の大幅改修に合わせた展示見直しに伴い、人形の撤去方針を決めた。

 非公開であった26日の会合には19団体が出席。出席者によると、市側との意見交換で、被爆者の1人が方針を撤回する考えがないか質問した。松井市長は「これまでの議論を踏まえて(改修を)進めたい」とし、「個人的には映像もあったらいい」と述べた。

 他団体からも展示の継続を求める声が続いた。資料館の増田典之副館長は「団体から意見書が提出されれば、展示の見直しを検討する市の有識者会議に報告する」と答えた。(新山京子)

(2013年6月27日朝刊掲載)

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