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国際署名応じず 山口知事が考え 「国の取り組み尊重」

 核兵器禁止条約が来年1月に発効するのを受け、山口県の村岡嗣政知事は27日の定例記者会見で「被爆者、関係団体の思いや行動が実を結んだ。廃絶を願う信念が国際社会に広まった結果」と歓迎した。一方、全ての国に同条約の批准を求める「ヒバクシャ国際署名」には、日本政府の方針にならい協力しない考えをあらためて示した。

 村岡知事は条約発効の受け止めを問われ「核兵器のない平和な世界の実現が人類共通の願いであることを認識した」と述べた。しかし、かねて協力に否定的な見解を示しているヒバクシャ国際署名については、日本政府が参加していないことを根拠に「廃絶自体は強く願っているが、国の取り組みを尊重する立場に立ち、現時点で署名は考えていない」と断言した。

 村岡知事は総務省官僚時代の2002~05年、出向した広島市で財政課長を勤めている。

(2020年10月28日朝刊掲載)

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