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見えぬ訓練 残る不安 オスプレイ先行搬入伝達 飛来機数・回数説明なく

 米軍の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ12機を今月末、米海兵隊岩国基地(岩国市)に再び先行搬入する計画が1日、山口県と岩国市に正式に伝えられた。山本繁太郎知事や福田良彦市長は計画に一定の理解を示したが、国から追加配備後の訓練内容などについては具体的説明がないままの搬入第2弾となる。

 「那覇の港湾施設に直接陸揚げするほうがシンプルで分かりやすいと、いまでも思っている」。福田市長は、先行搬入へ理解を求めた左藤章防衛政務官に従来の考えを繰り返し強調した。

 福田市長は「(岩国への先行搬入が)沖縄の不安の軽減につながると一定の理解をしている」としたが、「市民の平穏な生活を守る立場からすれば(先行搬入は)不本意」とも述べた。

 また、「地元の理解を得られないと、この話は進まない」と強調する左藤政務官に、福田市長は「岩国基地に飛来する機数や回数が増加するのか」と問い掛けると、左藤政務官は「配備後の訓練については承知していない」と述べるにとどまった。

 山本知事は左藤政務官に会談で理解を示す一方、「訓練ルートなどの事前の情報提供が住民の不安解消に欠かせない」と重ねて求めた。

(2013年7月2日朝刊掲載)

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