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宇宙アサガオ種 被災地へ 佐伯区・なぎさ公園小 児童「希望の花を」

 広島市佐伯区のなぎさ公園小の児童が、東日本大震災で被災した岩手県大槌町の小学校の復興を支援している。希望の花を咲かせてほしいと、宇宙を旅した「宇宙アサガオ」の種を贈る計画だ。

 震災当時、大槌町内には五つの小学校があった。うち4小は津波で水没したり、壁にひびが入ったりして校舎が使えなくなった。この4小は仮設校舎でともに学び、今春統合。大槌小として新たなスタートを切った。

 なぎさ公園小の白岩博明校長(54)は、同町に隣り合う岩手県遠野市出身。白岩校長の提案で2012年冬、全校児童約480人がクリスマス飾りを手作りして4小に贈り、支援が始まった。

 ことし3月には、校内で開いた復興支援コンサートなどで集めた義援金計約40万円を4小に寄付。教科書や学校図書の購入に役立ててもらった。4小の児童から感謝の手紙が届くなど、交流も深まりつつある。

 なぎさ公園小は、元宇宙飛行士の山崎直子さんと宇宙を旅した「宇宙アサガオ」の栽培を続ける。10年に日本宇宙少年団広島分団に所属していた児童たちが、団からもらった種1粒を育てたのがきっかけ。ことしは9月ごろに種を取り、全校児童の励ましの手紙や義援金と一緒に大槌小に送る予定だ。

 6年横田衛周君(11)は「早く元の生活に戻ってほしい。みんなで楽しくアサガオを育ててもらえれば」と願っていた。(神下慶吾)

(2013年7月2日朝刊掲載)

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