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ジュニアライターが意見交換 英の10代と平和の道探る

 第2次世界大戦中、ナチス・ドイツ軍の空襲で壊滅的被害を受けた英国コベントリーの13~14歳の生徒約100人と、中国新聞ジュニアライターが2日、インターネットによるテレビ電話を使って、平和のために若者ができることなどについて意見を交わした。

 ジュニアライターは小学6年から高校3年までの7人が、広島市中区の中国新聞ビルに集合。最初に互いの戦争被害について説明し合った。

 広島の若者がどのように原爆について学んでいるかという質問には、高2の木村友美さん(17)が「原爆の被害だけでなく、日本の加害の歴史についても学んでいる。被爆者の声をできるだけ多く聞き、惨状を後世に伝えたい」と話した。

 平和のために何ができるかについても話し合った。コベントリーの生徒は「お互いが戦争中に起きたことを学び、将来のために何ができるか探るべきだ」と提案。高2の坂本真子さん(16)は「自分たちの街で戦争中に起きた事実について、世界に発信したい」と強調していた。

 意見交換は、戦争被害地の若者同士で平和について考えてもらおうと、現地を訪問中の広島の市民グループ「コベントリー会」が地元の学校の協力を得て企画。約30分間、語り合った。(増田咲子)

コベントリー
 英国中部の都市。第2次世界大戦中の1940年11月14日夜から翌日にかけ、ナチス・ドイツ軍が空爆。軍需工場があった市街地は焦土と化し、500人以上が死亡した。直後から和解の精神を提唱し、平和都市として知られる。2004年には、被爆者や広島の若者をはじめ広島世界平和ミッション(広島国際文化財団主催)のメンバーが現地を訪れ、空襲体験者らと交流した。

(2013年7月3日朝刊掲載)

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