被爆樹木「希少な語り部」 中区で見学イベント
20年12月7日
樹木医の案内で被爆樹木を見学する催しが5日、広島市中区であった。公募に応じた7人が、爆風や熱線にも耐えた木々の姿を通じ、原爆の惨禍や平和の尊さについて考えた。
7人は中区の平和記念公園内にあるレストハウスに集まり、樹木医の堀口力さん(75)=西区=が被爆前後の写真を示しながら木々の被害状況を解説。被爆樹木は爆心地側が根や枝の生育が弱いと話し、「希少な語り部。後世に保存しなければならない」と強調した。
続いて7人は広島城まで約4キロを歩き、7カ所の計9本を見学。熱で焼かれた跡や正常な木と違う枝の伸び方を確認した。中区の主婦山口曜子さん(66)は「人が体験した状況もどんなにひどかっただろうかと実感した」と話していた。
イベントは「緑の博物館」と銘打ち、中国新聞社が企画した。新型コロナウイルス禍の中、多彩な誘客を目指す観光庁の事業の一環。被爆樹木を巡る七つのモデルコースなどを紹介する同名のアプリも開発した。(秋吉正哉)
(2020年12月6日朝刊掲載)
7人は中区の平和記念公園内にあるレストハウスに集まり、樹木医の堀口力さん(75)=西区=が被爆前後の写真を示しながら木々の被害状況を解説。被爆樹木は爆心地側が根や枝の生育が弱いと話し、「希少な語り部。後世に保存しなければならない」と強調した。
続いて7人は広島城まで約4キロを歩き、7カ所の計9本を見学。熱で焼かれた跡や正常な木と違う枝の伸び方を確認した。中区の主婦山口曜子さん(66)は「人が体験した状況もどんなにひどかっただろうかと実感した」と話していた。
イベントは「緑の博物館」と銘打ち、中国新聞社が企画した。新型コロナウイルス禍の中、多彩な誘客を目指す観光庁の事業の一環。被爆樹木を巡る七つのモデルコースなどを紹介する同名のアプリも開発した。(秋吉正哉)
(2020年12月6日朝刊掲載)