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加藤友三郎像を除幕 呉で有志建立 高さ2メートル 「大礼服」

 首相や旧海軍の呉鎮守府司令長官を務めた加藤友三郎(1861~1923年)の新たな銅像が6日、呉市幸町の入船山記念館に残る旧司令長官官舎前に建立された。有志でつくる「加藤友三郎元帥研究会」が企画し、市に寄贈した。

 銅像は高さ2メートル、台座込みで3メートル。司令長官時代の正装である「大礼服」姿で、近くに加藤の生涯を紹介する案内板も設けた。

 除幕式には研究会の大之木小兵衛会長(56)や新原芳明市長たち約100人が出席。やしゃごの加藤健太郎さん(48)=東京都=が「立派な銅像で、遺族として大変感激している」とあいさつした。海上自衛隊呉音楽隊の記念演奏もあった。

 加藤は現在の広島市中区出身。1909~13年に8代目呉鎮守府司令長官を務め、海軍大臣などを経て県内出身者で初の首相となった。21、22年にはワシントン軍縮会議に出席し、日本の軍備縮小を決断した。

 銅像は、研究会が2016年の発足時から計画。全国から寄付のあった約1500万円を資金に充てた。大之木会長は「皆さんの協力で実現できた。偉大な功績を振り返り、市民に勇気と誇りを感じてもらいたい」と話した。(杉原和磨)

(2020年12月7日朝刊掲載)

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