「悲劇二度と」 名曲に思い 広響が被爆75年特別定演
20年12月14日
広島交響楽団の第406回被爆75年特別定期演奏会が10日、広島市中区の広島文化学園HBGホールであった。コロナ禍以降初めての外国人ゲストとなるロシアの巨匠、ウラディーミル・フェドセーエフ(88)が指揮。母国を代表するチャイコフスキーらの名曲に平和への思いを込めた。
27年ぶりとなるフェドセーエフと広響の協演は、チャイコフスキーの幻想序曲「ロメオとジュリエット」で開幕。愛と死をテーマとした物語を、ドラマチックかつ繊細な演奏で紡いだ。
後半はショスタコービッチの交響曲第5番「革命」。渾身(こんしん)のタクトに導かれたオーケストラが、歴史の荒波と人間の尊厳を高らかに表現した。演奏後、フェドセーエフは「ヒロシマの悲劇が二度と世界で起きないよう共に祈りましょう」と、約850人の聴衆に語り掛けた。中国新聞社などの主催。(西村文)
(2020年12月11日朝刊掲載)
27年ぶりとなるフェドセーエフと広響の協演は、チャイコフスキーの幻想序曲「ロメオとジュリエット」で開幕。愛と死をテーマとした物語を、ドラマチックかつ繊細な演奏で紡いだ。
後半はショスタコービッチの交響曲第5番「革命」。渾身(こんしん)のタクトに導かれたオーケストラが、歴史の荒波と人間の尊厳を高らかに表現した。演奏後、フェドセーエフは「ヒロシマの悲劇が二度と世界で起きないよう共に祈りましょう」と、約850人の聴衆に語り掛けた。中国新聞社などの主催。(西村文)
(2020年12月11日朝刊掲載)