×

ニュース

核禁条約 国は橋渡しを 広島県議会、意見書案提案へ

 広島県議会(定数64)は14日、議会運営委員会を開き、来年1月22日に発効する核兵器禁止条約を巡って日本政府に対し、批准国と核兵器保有国との「橋渡し」をして積極的な議論をするよう求める意見書案を、開会中の定例会に提案すると申し合わせた。今月16日の本会議で採決し、賛成多数で可決する見通し。

 意見書案は、10月に発効へ必要な50カ国・地域の批准に達した禁止条約を「核兵器の禁止・廃絶につながる」と評価する。ただ、米国やロシア、中国などの核兵器保有国が参加せず、実効性に疑問があると指摘。日本政府に対し、「唯一の戦争被爆国」として批准国と保有国の間を取り持つ形で議論を進めるよう促している。

 意見書案は第2会派の民主県政会(14人)がまとめた。当初は政府に禁止条約への「早期調印・批准」を求める文案だったが、主要4会派がそろって賛成する内容にするための事前協議で修正した。県議会事務局によると、禁止条約関連の意見書案が可決されれば、県議会では初めてという。(樋口浩二)

(2020年12月15日朝刊掲載)

年別アーカイブ