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被爆証言者派遣を中止 広島平和祈念館 来月3日まで

 国立広島原爆死没者追悼平和祈念館(広島市中区)は、原爆資料館(同)の被爆体験証言者を全国の学校などに派遣する事業を来年1月3日まで取りやめる。被爆の実態を伝える新事業として今月1日に始めたが、新型コロナウイルスの感染拡大を踏まえて決めた。

 同祈念館によると、12月は関西地方や四国地方などに34件の派遣予定があったが、半数の17件を中止した。現地の感染状況を踏まえ、3日以降は大阪府内が会場となるケースや大阪府を経由する派遣をやめた。広島市でも新型コロナの感染が急増し、広島県の集中対策期間(12日~来年1月3日)に連動して臨時休館を始めた14日からは、期間中の派遣を全て取りやめた。

 併せて、市の被爆体験伝承者と、被爆体験記や原爆詩を朗読するボランティアの派遣も1月3日まで中止する。同祈念館は「派遣予定だった学校などが延期による開催を希望すれば、可能な限り調整したい」としている。(水川恭輔)

(2020年12月17日朝刊掲載)

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