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国連提唱「持続可能な開発目標」 広島城北中高生、市内の児童と ゲームで学ぶSDGs

 貧困の解消、質の高い教育の提供、平和と公正、経済成長…。国連が提唱し、国際社会が協力して2030年までに達成を目指す17項目の「持続可能な開発目標(SDGs)」。なかなか難解なテーマに広島城北中高(戸坂城山町)の生徒が、市内を中心に集まった小学生とカードゲームを通して学びを深めている。

 記者が同校を訪ねた今月5日は8組の親子が参加。小学生がそれぞれ国のリーダーとなり、時間と金を使って「道路や線路をつくる」「軍事兵器を少しずつ減らす」など80のプロジェクトに挑む。最終的に経済・環境・社会がバランスよく発展した地球を目指す。

 同校の生徒は、小学生への助言役。「自分の国のことだけ考えちゃだめ」「お金や時間が足りない国を助けよう」―。会場は熱気に包まれていった。

 講座の仕掛け人は中川耕治教頭。「これからの社会について子どもたちに主体的に考える力を付けてほしかった」と、小学生向けとして今年7月に始めたが、同校の生徒も次第に関心を寄せ、今は月1回ペースで一緒に開催している。

 環境問題に関心がある中学3年中原侑人君(15)もそんな参加者の一人。「ひとりよがりにならず全体を見渡す姿勢や説明する力が身についた」と話す。次回は来年2月を予定。来年度も続ける。(寺本菜摘)

(2020年12月21日朝刊掲載)

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