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資料館の被爆者人形撤去方針 広島市市長「理解へ情報開示」

 広島市の松井一実市長は4日の記者会見で、原爆資料館(中区)から被爆者の姿を再現した人形を撤去する方針について、継続展示を求める声への対応策を示した。方針を堅持しつつ、市民の理解を得るために、「情報を開示していく」と述べた。

 市は、2018年度に予定する資料館の全面改装に合わせ、展示資料を被爆者の遺品などの「実物」とする。3月の方針表明後、人形展示を求める署名運動が続いている。

 松井市長は会見で、実物展示の狙いや意味が「(市民や来館者に)浸透していない」と認めたうえで、今後の作業の進展状況を丁寧に開示し、理解を求めていく。

 一方で、「被爆の惨状をイメージしてもらえるよう、技術的な工夫が何かある気がする。何らかの方策を考える余地を残したい」とも述べた。(岡田浩平)

(2013年7月5日朝刊掲載)

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