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原爆症認定へ8人追加提訴 東京地裁訴訟

 原爆症の認定要件が2008年に緩和された後、認定申請を却下された被爆者が国に処分取り消しを求めている東京地裁の訴訟で、東京都内の被爆者8人が5日、追加提訴した。同地裁の訴訟の原告は計30人になった。

 8人は86~69歳。訴状などによると、爆心地から2・0~4・2キロで被爆し、大腸がんや心筋梗塞を患っている。それぞれ原爆症認定を申請したが、「放射線起因性が認められない」などとして13年5月までに却下された。

 国は08年、被爆地点などの条件に合う場合、がんや心筋梗塞などの病気を積極的に認定する新基準を導入した。

 提訴した東京都練馬区の男性(69)は爆心2キロの広島駅付近で被爆し、甲状腺機能低下症に苦しむ。「当時の記憶はなく、被爆の事実を知ったのは高校に入るごろ。つらい人生を送っていることを分かってほしい」と訴えていた。(藤村潤平)

(2013年7月6日朝刊掲載)

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