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実効へ各国団結訴え 核禁条約 在ブラジル被爆者声明

 広島の市民団体「在ブラジル・在アメリカ被爆者を支援する会」などは21日、広島市役所で会見し、核兵器禁止条約の発効を歓迎するブラジル在住の被爆者の声明を発表した。条約の実効性が高まるよう各国の団結を求めている。

 声明は、昨年末で解散したブラジル被爆者平和協会会長を務めた森田隆さんを代表に「ブラジル在住被爆者一同」名。「(日本が)核に頼っている事実は世界中に生存している被爆者にとって苦痛を伴う」とし、核保有国をはじめとした不参加国に対し「条約が確実に実行される事への協力、団結を切に願う」と訴えている。

 支援する会の田村和之世話人代表(78)と、韓国の原爆被害者を救援する市民の会の中谷悦子広島支部長(71)が会見し、「本来なら日本政府に一番に条約に賛成してほしいと思っている」と説明し、日本政府に届ける考えを述べた。

 両会と在韓被爆者問題市民会議(東京)の3者はブラジル、日韓の被爆者の声明に賛同して条約の批准を求める文書も日本政府に提出する。(水川恭輔)

(2021年1月22日朝刊掲載)

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