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騒音 1ヵ月で80回 米軍低空飛行 廿日市市 中止要請へ

 米軍機による低空飛行の実態把握へ、廿日市市が独自に設置した騒音測定器で、運用を開始した6月の1カ月間に70デシベル以上の航空機騒音を計80回確認していたことが10日、分かった。最大値は99・5デシベル。市は今後、米軍に低空飛行の中止を要請し、国にも働き掛ける。

 測定器は市北部の吉和市民センターに設置。騒がしい街頭の音量に相当する70デシベル以上の騒音を記録する。6月の騒音発生日数は計17日で月の半分以上を占めた。1日に10回以上の騒音があった日は計2日。午後9時31分の夜間発生もあった。

 1日の測定回数が14回と最多だった18日は、午後0時10分から1時24分までの1時間余りの間に集中。うち、騒々しい工場の中の音量に相当する90デシベル以上は、99・5デシベルと90・6デシベルの2回。80デシベル台も4回あった。市職員は午後1時すぎ、センター上空を旋回する米軍機とみられる機体も撮影した。

 吉和地域は西中国山地の訓練空域とされる「エリア567」の一部。米海兵隊岩国基地(岩国市)への空母艦載機移転や同基地を拠点にした垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの訓練で被害拡大が懸念される。

 6月の測定結果は近く、市ホームページ(HP)で公表する。(桑原正敏)

(2013年7月11日朝刊掲載)

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