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『核兵器はなくせる』 国連本部でNPT準備委始まる 190カ国が意見交換

■ヒロシマ平和メディアセンター編集部長 江種則貴(ニューヨーク発)

 核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第三回準備委員会が4日午前(日本時間同日深夜)、米ニューヨークの国連本部で始まった。約190の条約加盟国は15日までの準備委会期中、核軍縮と不拡散をめぐる国際情勢について意見交換を続ける。

 開会行事で国連の潘基文(バンキムン)事務総長が成功を期待してあいさつ。議長を務めるボニフェース・シディアスシク氏(ジンバブエ国連大使)の進行で各国が一般討論を始めた。

 NPT再検討会議は5年ごとに開かれ、米同時中枢テロやイラク戦争を経た前回の2005年では何ら実質合意は得られなかった。2010年の会議に向けた今回の準備委は、「核兵器のない世界を目指す」と誓ったオバマ米政権発足などを受け、各国の合意形成により核兵器廃絶にどこまで踏み込むことができるかが焦点となる。

 5日午後(日本時間6日午前)には非政府組織(NGO)セッションがあり、平和市長会議会長の秋葉忠利広島市長も出席。2020年までの核兵器廃絶を実現するステップとして「ヒロシマ・ナガサキ議定書」を来年の再検討会議で採択するよう各国政府代表に訴える予定だ。

(2009年5月5日朝刊掲載)

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