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回天の悲劇語る紙芝居 山口の市民グループ来月披露 光基地の歴史描く

 山口県光市の民話や昔話などを紙芝居にしている市民グループ「光紙芝居」(末岡美由紀会長)が、太平洋戦争末期の人間魚雷「回天」を題材にした新作を作っている。下旬までに仕上げ、8月17日にふるさと郷土館(光市室積5丁目)で初披露する。

 A3判、全12枚の水彩画。光市光井の旧海軍光工廠(しょう)内の東端部に1944年11月に開設された光基地から南太平洋に出撃した隊員の決意や足跡を伝えている。

 当時の隊員や回天記念館(周南市大津島)の職員に話を聞くなどして1年前から制作に取り組んできた。出撃前日のシーンでは、隊員が残した体験記などから、光市島田地区に広がっていたレンゲ畑でクラシックを聴きながら残された時間を過ごす若い隊員の様子を描いた。

 末岡会長(57)=光市中央=は「地域に残る悲しい歴史を、子どもたちも学び、共有するきっかけにしてほしい」と話している。(松尾直明)

(2013年7月11日朝刊掲載)

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