×

ニュース

震災避難者 心情を語る 広島県安佐南区で講演

 広島県内に避難している東日本大震災の被災者でつくる団体「アスチカ」副代表の佐々木紀子さん(42)=写真=の講演が11日、広島市安佐南区の区総合福祉センターであった。同区のボランティアたち約50人が避難者の思いに触れた。

 福島市で暮らしていた佐々木さんは震災の6日後、家族とともに夫の実家がある広島市に避難した。被曝(ひばく)のリスクを避けるための決断だったが「友達を置き去りにして逃げてしまった罪悪感がある」と心情を吐露した。

 団体に登録している福島、岩手県などからの他の避難者についても「それぞれ複雑な感情を背負っている」と説明。近くに避難者がいれば、地域の祭りに誘うなど声を掛け、孤立を防いでほしいと求めた。

 安佐南区ボランティア連絡会の主催。同区東原の主婦上田祐子さん(59)は「身近な避難者への支援の在り方を考えたい」と話していた。

(2013年7月12日朝刊掲載)

年別アーカイブ