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平和の願い 作品に込め 被爆地で念願 虹題材に個展 イタリア人画家

 平和や平等をテーマに活動する英国・ブライトン市在住のイタリア人画家ダビデ・ディ・タラントさん(47)が12日、広島市中区の市まちづくり市民交流プラザで作品展を始めた。広島からの留学生と知り合ったのをきっかけに被爆地での個展を実現させた。入場無料で、14日まで。

 イタリアで平和の象徴とされる虹を題材にしたアクリル画8点を展示。いずれも、筆を持った男性が七色の虹を円状に描く過程を、縦横2メートルの布やA3判の紙に表現している。

 始まりと終わりのない円状の虹にすることで「平和の実現には努力を続けないといけない」との意味を込め、広島訪問に合わせて仕上げた。

 タラントさんは米国や欧州など世界各地で個展を開いており、被爆地開催が念願だった。昨年7月、ブライトン市であった日本文化の紹介イベントで、語学留学中だった原田泰弘さん(58)=佐伯区=と知り合い、広島開催で意気投合。昨年12月に帰国した原田さんが会場を探した。

 タラントさんは「広島には平和のメッセージを広げる力がある。作品を通じ平和について考えてほしい」と話す。(新本恭子)

(2013年7月13日朝刊掲載)

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