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「竹島」 1952年米海図に 島根県庁で複製版展示

 シンクタンクの日本国際問題研究所(東京)は19日、日韓両国が領有権を主張する島根県の竹島(韓国名・独島(トクト))について、米政府発行の1952年の海図で竹島と記されていることを明らかにした。日本領と認識されていたことを示す資料として、県が定める「竹島の日」(22日)を前に、県庁の竹島資料室で複製版の展示を始めた。

 海図は、昨年11月に米国の古書店から購入。米海軍水路部が52年10月に発行し、「Take Shima(竹島)」と日本名で記されている。国境線はないが、現韓国領の鬱陵島(うつりょうとう)は「Ullung Do(ウルルンド)」と韓国名で表記。他の表記でも日本領と韓国領で使い分けが見られる。

 韓国側は、同年4月発効のサンフランシスコ平和条約の締結時に竹島が韓国に返還されたと主張。同研究所は昨年10、12月にも、竹島を日本領とする米空軍などの条約締結後の航空図の発見を公表している。

 調査した島根大の舩杉力修准教授(歴史地理学)は「島の状況などを詳しく記した海図での発見は初めて。米国の認識を補強する資料として意義深い」と話している。(松本大典)

(2021年2月22日朝刊掲載)

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