×

ニュース

条約批准へ「活動強化」 ビキニデー前に原水協集会

 日本原水協は28日、静岡県焼津市のマグロ漁船第五福竜丸がマーシャル諸島ビキニ環礁で米国の水爆実験による被曝をして67年になるビキニデー(3月1日)を前に全国集会をオンラインで開いた。1月発効した核兵器禁止条約への参加を日本政府に迫る署名活動への決意を新たにした。

 署名の共同呼びかけ人の山口二郎法政大教授と音楽評論家の湯川れい子さんがあいさつを寄せた。山口教授は今秋までにある衆院解散・総選挙に触れ、「日本が核廃絶の先頭を走るんだとの世論を沸き起こらせ高めていきたい」と訴えた。

 原水協の安井正和事務局長は基調報告で「世界は核兵器禁止を普遍的なルールとする新たな段階に入った」と強調。条約に背を向ける菅政権の方針を「被爆国にあるまじき態度」と批判し、新聞意見広告キャンペーンや自治体議会に政府への意見書提出を求める活動の強化を提起した。

 英国の反核団体「核軍縮キャンペーン」のデービッド・ウェブ議長たち海外からの参加者は、条約参加国の拡大へ向け、国際的な連帯や環境問題など他の運動との連携を呼び掛けた。

 続く分科会では、地方組織が署名活動の状況や参考事例を報告したり、「非核平和のアジア」をテーマに話し合ったりした。(山中和久)

(2021年3月1日朝刊掲載)

年別アーカイブ