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「がんす横丁」記憶たどる 原爆に奪われた街 広島、13日から企画展

 広島市郷土資料館(広島市南区)は13日、戦前の広島の街並みや暮らしを回想した随筆「がんす横丁」(著・薄田太郎)シリーズに焦点を当てた企画展を始める。故福井芳郎氏による挿絵と被爆前に撮影された写真を通し、原爆に奪われた街の記憶をたどる。

 「夢の盛り場」「思い出の街かど」「電車が通る街」などをテーマに、繁華街の劇場や、魚市場や遊郭を描いた原画を計62点展示する。「羽田別荘少女歌劇団」、東券番の芸妓(げいぎ)をはじめ、本紙企画「ヒロシマの空白 街並み再現」に寄せられた写真も紹介する。

 「がんす横丁」シリーズはNHK広島放送局のアナウンサーだった薄田氏が、1949~61年に夕刊ひろしまと中国新聞に断続的に連載した。5月5日まで。会期途中で原画を入れ替える。大人100円(65歳以上と高校生は50円)。中学生以下無料。(桑島美帆)

(2021年3月8日朝刊掲載)

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