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同世代が語る気仙沼の今 西城紫水高 被災地生徒と交流

 宮城県気仙沼市の気仙沼高の生徒が17日、広島県庄原市西城町の西城紫水高で、東日本大震災からの復興や防災への思いを伝えた。同世代の約90人に被災や復興支援を通じて感じた教訓や、人との絆の大切さを訴えた。(菊本孟)

 ともに気仙沼高2年の藤田朱音さん(16)と三浦寿幸君(17)の2人が、地域の災害直後と復興した写真を見せながら、被災地の生徒の気持ちを語った。2人は震災時はまだ中学生。先輩から話を聞き、学生服や文房具など多数の寄付を受けたことなど、被災直後の学校生活の苦労についても話した。

 気仙沼高は津波で1人が行方不明、4割以上の生徒の自宅が被災したという。藤田さんは「人の支えがありがたかった。人とのつながりの大切さを、それぞれの言葉で他の人に伝えてほしい」。今も仮設住宅で暮らす三浦君は「この震災を忘れず次の防災に生かしてほしい」と願う。

 紫水高2年岡崎円香さん(17)は「少しずつ復興しているのを感じられてうれしかった。気仙沼高生との交流を続けたいし、防災の意識も一層強くしたい」と話していた。

 両校は教諭同士のつながりから昨年、交流が始まった。この日は、地元の小中学生や住民計約180人も参加。気仙沼高の鮎貝宗房教諭(49)の防災対策に関する約50分の講演もあった。

(2013年7月18日朝刊掲載)

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