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国の連絡遅れ 岩国市長苦言 F22飛来

 岩国市の米軍岩国基地で米空軍のステルス戦闘機F22ラプターが訓練を続け、騒音や苦情件数が急増していることを受け、福田良彦市長は26日の記者会見で「国から事前に説明があってしかるべきだった」と苦言を呈した。国から市への連絡は飛来の3日後だった。

 F22は12日に6機が飛来し、17日から訓練している。福田市長は「まとまった機数での数週間の滞在。海兵隊と空軍の枠組みを超えた新たな動きもある。自治体に説明があってしかるべきだ」と、あらためて防衛省と意見交換する考えを示した。

 一方で「中国の海洋進出や北朝鮮のミサイル発射で安全保障環境が厳しくなっている」とし、飛来自体には一定の理解を示した。

 市基地政策課によると、ほとんどの人が「うるさい」と感じる70デシベル以上の騒音が3月に入って25日までに基地南側の尾津町で1600回、北側の川口町で1273回を記録。騒音への苦情件数も3月だけで506件あり、いずれも本年度の月別で最多となっている。

(2021年3月27日朝刊掲載)

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