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オスプレイ 岩国搬入へ 市民団体が抗議計画 岩国市や市議会は静観

 山口県岩国市の米海兵隊岩国基地へ今月最終週に陸揚げされる見通しの垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ。12機を載せたとみられる輸送船が米本土を出港し、岩国へ向かっている。地元では岩国基地の軍事拠点化を懸念し、到着に合わせた抗議行動も計画されるが、昨年の先行搬入時には激しく反発した市や市議会は、表立った動きを見せていない。

 地元で米軍再編に反対する市民5団体は、28日に市役所前で2千人規模の抗議集会を計画する。昨年の搬入時にはオスプレイ配備先の沖縄県や低空飛行訓練ルートのある四国などからも含めて約1100人が集まったが、今回はこれを上回る数を目標にする。

 「搬入されれば、全国で本格的な低空飛行訓練が始まる。岩国は実質的な常駐基地になる」。集会実行委員会の桑原清委員長は危機感をあらわにする。集会後にはJR岩国駅近くまで約1キロをデモ行進し、搬入時にも基地周辺で反対の声を上げる構えだ。

 昨年夏の第1陣の先行搬入時は市や市議会も強く反発した。海外で事故が続き、安全性が確認されていないというのが理由だった。

 しかし、今回はその後の国の「安全宣言」などを経て、搬入には一定の理解を示す。市は搬入時の情報収集のため職員を派遣する準備を進めている。(堀晋也)

(2013年7月19日朝刊掲載)

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