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放射線影響解明 新組織に期待感 放影研諮問委が審議

 放射線影響研究所(放影研、広島市南区)の研究内容について助言する科学諮問委員会は27日、3日間のオンライン審議を経て勧告をまとめた。放影研が設立を目指す研究資源センターと他部署の連携で、放射線の影響のメカニズムなどを解明する新しいプロジェクトの展開を求めた。

 オンラインで記者会見した共同座長の永田知里・岐阜大大学院教授(疫学・予防医学)は、データや資料を一元管理する研究資源センターについて「早期実現を望んでいる」と強調。部署を横断する形での研究推進や、若手研究者の育成などに期待を寄せた。

 放影研の丹羽太貫理事長は「広範にわたって助言をいただいた。研究所内でのセンターの位置付けを粛々と進めている」と話した。

 同委員会は昨年度、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて中止し、2年ぶりの開催。48回目の今回は生物統計学など日米の専門家14人が25日から審議した。

(2021年3月29日朝刊掲載)

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