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大貫卓也さん制作 「ヒロシマ・アピールズ」ポスター

 核兵器廃絶や平和の尊さを国内外に発信する「ヒロシマ・アピールズ」ポスターの今年の制作者に、アートディレクターの大貫卓也さん(63)=写真・東京都世田谷区=が決まった。完成後の作品は7月9日に公表される。

 主催する日本グラフィックデザイナー協会広島地区、広島国際文化財団、ヒロシマ平和創造基金が13日、広島市役所で記者会見して発表した。

 大貫さんは東京都生まれ。日清食品の「カップヌードル」、資生堂の「TSUBAKI」の広告やブランドイメージづくりを手掛けており、Jリーグのロゴマークなどが代表作となる。カンヌ国際広告映画祭のグランプリなど多くの受賞歴がある。

 同協会広島地区のメンバーや、過去のポスター制作者たちの投票で選ばれた。大貫さんは「原爆を体験した語り部が減少していく現在、原爆という存在を後世へ伝えていく活動に関わることは、表現者として身の引き締まる思い」などとコメントを寄せた。

 ポスター制作は1983年に始まり、日本を代表するデザイナーたちが無償で協力している。今回は2千枚を印刷して市内の市立中高に配るほか、原爆資料館(中区)などで販売する。市内のバス停などでも掲示を予定している。(小林可奈)

(2021年4月14日朝刊掲載)

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