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広島「円卓会議」出席へ 岸田外相 開会式で核軍縮演説

 岸田文雄外相(広島1区)は23日、国内外の専門家たちが核兵器廃絶の道筋を探る広島県主催の円卓会議「ひろしまラウンドテーブル」(29、30日)の開会式に出席すると表明した。「『核なき世界』に向けたビジョンと取り組み」と題してスピーチする。

 スピーチには、非人道性に焦点を当てた核兵器廃絶のビジョンや、核軍縮に向けた具体的なステップなどが盛り込まれる見通し。約10分間で、岸田氏が外相就任後、核軍縮に関するスピーチでは最長になるという。

 広島市では来年4月、核兵器を持たない10カ国でつくる軍縮・不拡散イニシアチブ(NPDI)外相会合がある。会合では、2015年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けた具体的な提言をまとめる予定。スピーチは、日本が主導するNPDIの提言を見据えた内容になりそうだ。岸田氏は「広島から世界に向けて、日本の核軍縮に対する積極的な姿勢を示したい」と話している。

 ひろしまラウンドテーブルは日本、米国など5カ国の研究者や政治家たちが被爆地広島に集い、東アジアの核軍縮をテーマに意見を交わす。広島県の「国際平和拠点ひろしま構想」の事業として初めて開催される。(藤村潤平)

 岸田文雄外相は23日昼、中東歴訪のため成田空港発の民間機で最初の訪問先イスラエルに向け出発した。パレスチナ和平の後押しのため、同国とパレスチナ自治区、隣接するヨルダンの計3カ国・地域を5日間の日程で訪れる。

(2013年7月24日朝刊掲載)

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