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沈没潜水艇 乗員を悼む 呉で式典 住民ら100人参列

 明治末期、訓練中に沈没し、佐久間勉艇長たち乗組員14人が亡くなった旧海軍第六潜水艇の112回目の殉難追悼式が15日、「殉難之碑」のある呉市西三津田町の鯛乃宮神社であった。新型コロナウイルスの感染拡大防止で遺族の参列はなく、地域住民や海上自衛隊員たち約100人で開かれた。

 主催する同艇顕彰保存会の神津善三朗会長は「責任感、忍耐力、仲間を思う心。遺勲を後世に語り継ぐ」と追悼文を読み上げた。海自儀仗(ぎじょう)隊の敬礼や、園田直紀呉地方総監の献花もあった。

 呉を母港とした同潜水艇は、1910(明治43)年4月15日に岩国市沖で沈没。佐久間艇長が書いた、仲間やその家族を思いやる遺書などが語り継がれている。(池本泰尚)

(2021年4月16日朝刊掲載)

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