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平和の継承 誓い新たに 実行委結成 安芸区で瀬野川原爆追悼式

 広島市安芸区中野の中野第二公園で23日、瀬野川地区原爆死没者追悼式があり、小中学生約60人を含め約100人が出席した。昨年まで主催してきた同地区原爆被害者の会が高齢化したため、女性団体や退職教員の会などが新たに実行委員会をつくり、活動の継続を誓った。

 追悼碑の前で、同被害者の会代表で県被団協理事長を務める金子一士さん(87)=中野=が「人類と核兵器は共存できない」と力を込めた。地元の5小学校、2中学校の児童生徒が平和の誓いを述べ、折り鶴を献納。合唱や被爆体験記の朗読もあった。瀬野川中3年栗田優河君(14)は「戦争だけでなく基地や原発問題も含め、平和とは何かを考えたい」と話した。

 瀬野川地区では動員で建物疎開などに行った172人が被爆死したとされる。1994年に同被害者の会が追悼碑を建立し、子どもが出席しやすい7月23日に式典を開いてきた。

 新たな実行委は、元教員で被爆2世の福場省二さん(65)=中野=が事務局長となり、地区住民と子どもが参加する形の式典を継続することを確認した。(田中伸武)

(2013年7月24日朝刊掲載)

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